今なぜ小児がんで卓球なのか?
~家族で実践! 親も成人病予防に役立てよう~
私たちエスビューローでは、サバイバーが進学や就労など人生の節目で孤立しないよう 全国大会でさまざまな提案を行ってきました。
そして11回(2018) 大会ではフレイルや晩期合併症のリスクに備える必要性を訴えました。
それを受けた第12回大会では、食のバランスを心掛け、適度な「運動」を習慣化し、人と交流する活動 「参加」が望ましいことを確認しました。
そこで第13回の大会では具体的な取り組みとして競技スポーツを提案しました。
競技スポーツは運動という要素と共に仲間やライバルなど人との交流を促します。
また自ずと食事も健康に配慮したバランスが求められることになります。
どんな種目でもかまいません。すでに好きなスポーツがある人はそれに打ち込むのがいいでしょう。
特にこれという種目がないなら「卓球」はどうでしょうか。数あるスポーツの中で、経済的で少人数でも可能、長期入院後も取り組み易い種目と言えます。
卓球療法といって障害のある人も参加できるプログラムも始まっています。
卓球は基本練習が「リズム運動」です。第10回大会で学んだようにリズム運動はセロトニンの分泌を促します。
また卓球には有酸素運動の側面があるので様々な脳内物質を誘導しメンタルを好転する効果も近年よく知られるところとなりました。
※脳内物質・・・ドーパミン、エンドルフィン、内因性カンナビノイドなど
脳には可塑性があり、卓球は巧緻運動であるため海馬歯状回において成体海馬神経新生(Adult Hippocampal Neurogenesis)を促すと考えられています。また脳損傷の回復においても、神経新生は非常に重要な役割を果たすと考えられています。
このように卓球をはじめとするスポーツに取り組むことは、早期老化を予防し体質を改善するだけでなく脳の可塑性を促し、メンタルヘルスを増進し、社会性を含めた QOL 全般の向上をもたらすことが期待されます。
ここに掲げた項目のいくつかは過去の大会で取り上げてきたテーマです。
PTGは第4回(開先生)、ACTは2013年度事業の冊子、フランクルは第7回(山田先生)、アドラーは第9回(岸見先生)、脳の可塑性は第8回(山下先生)、巧緻運動・神経新生は第10回(島田先生)、テロメアは2018年度セミナー(柳澤先生)、ICFモデルは2015年度事業冊子、生命の躍動は第10回のタイトル、es卓球は第13回(卓球療法)など。
これらが4象限的に有機的な繋がりをもってウェルビーイングを促進しています。